映画『ドライブ・マイ・カー』 #diary #濱口竜介 #村上春樹 #キノシネマ天神 #ドライブマイカー

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美しいシーンから始まる。
物語は男女のベッドでの営み、さらには、棒読みのような無機質な声から生まれる。
そこに存在する愛は真実であると同時に裏切りも存在する。

主人公(舞台俳優)はその裏切りに気づきながら気付かぬふりをして人生を進んだ。気づかなかったふりをした裏切りがほんの少しだけ歯車を狂わせたのかもしれない。

舞台のワークショップ。多国籍、多言語、さらには韓国手話も加わった俳優陣。ここでも物語はたんたんと進んでいく。
主人公、音(主人公の妻)、若い高槻の3人の関係性。主人公さえ知らない物語を知っているという嫉妬。しかも裏切りの相手という絶望。
主人公のマイカーである赤いサーブが一人の若い女性運転手に委ねられる。運転は完璧であるがその完璧さの裏にある体験がやがて明かされていき、最後は主人公の体験に同期していく。そして高槻の不祥事によりその同期スピードは急展開する。にしても広島から北海道を一気に車で移動するなんて。。。

舞台の場面で思わず涙が流れてきた。そうかそうだよなあ。
ラストシーンの意味を考える。そうなったのか、それとも、それは考えすぎなのか?でも赤いサーブだったし。

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対峙すべきものを避ける場面って実世界でもたくさんあるし、それらは後悔となったり、いや、忘れることだってあるだろう。
しかし、ふとした時に、その避けたものが浮かんでは現れる。そんなことを考えながら帰路につく。
あー素敵な映画だった、と。

にしても、霧島れいかさん、美しすぎる。
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石橋英子の音楽(演奏者にジム・オルーク、山本達久、マーティ・ホロベック、須藤俊明、波多野敦子など錚々たるミュージシャン)。時々しか、断片的にしか流れず、その使われ方が、映画のテンポ感と重なって美しい。
また音楽のない場面の音の純度というか粒度というかそういったものが際立って美しい。
主人公の妻が「音」という名前であるのも自分にとってはとても象徴的。それくらい、音楽、と、音が美しい映画だったと思う。
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これはパンフレットを購入せねばということで購入。

音楽はレコードを購入。ターンテーブルに載せるとあのテーマが奏でられる日常。


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最初は原作の断片こそ感じるものの大きく脚色されたと思っていたが、観覧後に、同じ短編集にあった「シェエラザード」「木野」のエピソードも投影されていることを知る。
読み返してみるとなるほど。
「シェエラザード」が不思議な物語と無機質な声に繋がり
「木野」があの自宅での目撃シーンに繋がる(もう少し拡大解釈すると映画での北海道の旅と本作品のラストの旅もつながっているように感じた)


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映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト

2022/2/6
kino cinéma天神

監督 濱口竜介
脚本 濱口竜介、大江崇允
原作 村上春樹『ドライブ・マイ・カー』(短編小説集『女のいない男たち』所収 / 文春文庫刊)
製作 山本晃久
出演者 西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生
音楽 石橋英子
撮影 四宮秀俊
制作会社 C&Iエンタテインメント
製作会社 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
配給 ビターズ・エンド
公開 日本の旗 2021年8月20日
上映時間 179分

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