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音楽はジャズ系の何か。サックスがとどろく雷鳴のごとく鳴り響く。
来たるドラマの前兆。
大家さん含め田中さんばかりが住民というアパートをめぐる男女カップル4組の愛憎劇。
全員嫌いなやつばかりだーとか思ったものの、全員僕と何かしら共通点があるようにも思え。
順風満帆の先に潜む影。
卑下する人同士の、でも。。。。
組織の中での立場、一つのことを頼る気持ちにやがて疲れ。。。。
お茶の間的で平凡で、でも無欲が生み出す家庭的なもの。
頼るものが見つかった時の、でもその頼るもののせいで、自分を見失ったり、いや、自分を見つけたと思っていたのに。
そこから陥る罠。一時の過ち。
でもそれらは何かの拍子に修復される。
自分らしさってなに?
プライドってなに?
世間体ってなに?
4つのカップルのありかたが、それぞれの絡み合いの中で提示され、ぶつかりあったり、肯定したり、否定したり。
結局、どれも正解だし不正解だよなあ。
役者さんたちのバラエティさも楽しかった。
一つだけ、できれば、子供いらないよってカップルがいてもよかったかも。
少しだけ涙腺ほっこり。
土曜日完売につき前日にあわてて予約。
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となりの田中さん(2018)
キビるフェス2018〜福岡きびる舞台芸術祭〜 参加作品
第6回 九州戯曲賞 大賞受賞作品
田中千裕・孝一郎が引っ越してきたアパートは、偶然にも入居世帯全てが「田中さん」であった。
「同じ田中同士、仲良くしましょうね。」とにこやかに挨拶を交わしたはずだったが、同じ田中なだけに余計気になるとなりの様子。
「あちらの田中さんは…」「こっちの田中さんは…」「向こうの田中さんは…」
とついつい互いを比べ、ねたみ、そねみ、ひがみ、やっかんでしまう。やがて、夫婦の関係もギクシャクしていき―
2018/1/31
パピオ ビールーム
永倉亜沙美、唐島経祐、坂井操、大塚雄太、萩原あや、をとん。、峰尾かおり、幸田真洋
脚本・演出:幸田真洋
照明:荒巻久登
音楽:中茂久也
音響:高柳一輝
舞台監督:大塚雄太
舞台美術 坂井操
大道具・衣装:劇団 HallBrothers
小道具:永倉亜沙美
宣伝美術:大塚健三
制作:萩原あや・唐島経祐