9/23聴講:講演会:音楽と生きる~21世紀の音楽生活論~ #蓮見令麻 ( @remahasumi ) #ポストジャンル

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この記事は公開から7年、最終更新日からも7年経過しています。内容が古くなっている可能性があります。

「ポスト・ジャンル」:一番印象に残った言葉

ニューヨークで主にフリーインプロビゼーション表現で活躍されている蓮見令麻さんの講演会+ミニライブ。
3〜4日前にはニューコンボでソロライブを開催されたとのことだったが、そちらは、断念し、こちらに伺った。

内容充実盛りだくさんの講演会。

記憶に頼ったメモなので間違っているところあると思いますが、気にせず書き留めます。一部(というかかなり)私見も加えています。
講演の内容と私見(なるべく「僕が」のような記述にしているつもりではありますが)が入り混じっているかもしれませんので、内容の責任はすべて私・中村にあります。

資本主義とメディア、メディアというフィルターを通して大衆に提供される芸術・音楽。
能動的に聴くこと。
リファレンス。
例外的なこと。※英語忘れた。なんだっけ?

ポスト・ジャンルという単語がとてもしっくり来る。

AACMのこと。
そういえば、副島輝人さんの世界フリー・ジャズ記でAACMのこととか書かれていたようないなかったような(と思ったらまだ途中までしか読んでないのであった)。
アンソニー・ブラクストンを聴きたくなったので聴いている。

ジャズは死んだ、ジャズはこうあるべきという論争。
僕は、でもそれは、各聴衆それぞれ個人が「ジャズ」という定義をどう捉えているかによってその人数分の解釈があるわけだから
その論争自体が無意味なこと。
だから、僕は、ジャズ界がどうだこうだ、という言説があまり好きではなく、
そんなことより、自分の好きな音を探して、自分の出したい音を探して、
自分のやりたい表現を探すことを続けていけばよいのだと思う。
※もちろん、「ジャズを聴きたい」という初心者の方にこのことを言うつもりはありません。

SNSの活用、レーベルの立ち上げ。
レーベルの立ち上げにより、自分自身以外のアーチストの表現にも接する機会が増えたとのこと。

たくさん頷いた気がします。

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—–
講演会後はミニライブ。
静かに、音をやさしく丁寧に奏でる。
美しく叙情的。

—–
終演後、輪ができる。
お互いの音楽感。質問攻めにされた蓮見さんだが、丁寧に応えてくれる。
ニューヨークで活動している方の生の声を聴く機会はそうそうないのではないか?

アンテナをもっともっと知らない世界に。
自由・クリエイティブであることと、あるリファレンスを極めた上でそこから何かを生み出そうとする行為。

あと、輪の中の人の中で見解が分かれたこと。「○○が出来ないと△△をやってはいけない」のかどうか?
※フリー(即興音楽)をすぐやっていいのかどうか、という文脈だった気がする。
僕の答え:「表現である以上、○○が出来ないと△△をやってはいけない、という意見はある種の表現であれば、納得できるものだけれも、それを無視した表現もあると思う。というか大いにある。こういうことを言うとだいたい否定されるけど非常階段とかはそこから生まれたバンドと思っている。」

共通の知り合いに河合拓始さんのお名前が出てきて親近感が増す。

有意義なひとときでした。

(以下一部コピペ)
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講演会:音楽と生きる~21世紀の音楽生活論~蓮見令麻

この講演会では、現代のジャズシーンからの視点を軸にして話を進めていきますが、ジャズにかかわらず、音楽・アートを志す方々、興味を持つ方全般と多角的な見方で様々な話をシェアしたいと思っています。以下は内容のまとめです。

資本主義の台頭、音楽のデジタル化、音楽の無価値化などの進む現代社会において、アーティスト達はその生活の軸を芸術的価値観に置くか、または経済的価値観に置くかという疑問を常に問いかけられる。このバランスをいかにうまくとって芸術的生活をしていくかということを、4つの視点から考えていく。

1:創造力(クリエイティビティ)
創造力はどこから生まれるか。アーティストに「なる」とはどういうことか。提示する力。「例外的」アーティストになる意義。

2:芸術家としての規範(アーティスティック・インテグリティ)
ジャズとポピュラー音楽の関係性(マイルス・デイヴィス、ロバート・グラスパー)。芸術音楽、商業音楽とは。「ジャズは死んだ」論争について。伝統とアヴァンギャルドの理解。ポスト・ジャンルとは。AACMの求めたもの。

3:芸術的視野の拡大
レファレンスの意義。アメリカ社会を反映するジャズ。音楽的ローカリズム(反グローバリズム)という流れ(ジェン・シュー、ヴィジェイ・アイヤー)。音楽と政治。

4:アーティスト・イニシアチブ
具体的にアーティスト自身がどのようにイニシアチブを取っていけるか。

ミニライブ

9月23日 
箱崎水族館喫茶室

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蓮見令麻(ハスミ レマ)
福岡県久留米市出身、ニューヨーク在住のピアニスト、ボーカリスト、即興演奏家。ジャズ・トーキョーにてコラム「変容するジャズのいま」を毎月執筆中。レコード・レーベルRuwehRecords主宰。
2002年に渡米。ニューヨーク市立大学ジャズ科卒業。
2009年にMary Lou Williams Women in Jazz Competitionでファイナリストに選ばれ、国立ケネディー・センターで演奏。
ニューヨークのダウンタウンシーンを中心とするミュージシャンと共演(トッド・ニューフェルド、トーマス・モーガン、タイショーン・ソーリーなど)。
2015年に日本の伝統音楽をモチーフにし、フリー・インプロビゼーションを展開したコンセプト・アルバム「UTAZATA」を発表し、国内外で評価を得る。
2017年にピアノ・トリオの次作アルバムをリリース予定。
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