現代舞楽「織・曼荼羅〜博多織の機音による」 #diary

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適切かどうかわからなかいけど、パンクだった。素晴らしかった。美しかった。

規則的に、時々、不規則に繰り返される博多織の機音が不思議な生命を宿す。
静寂の中、ヨンジンさんが鳴らすゴングの音がゆったりとしたリズムを生み出す。
二人の舞が、シンクロしたり、二人で一つの形を作ったりしながら、そして舞台のあらゆる場所で、静かにゆっくりと。
ガムランのやさしい音色が会場の空間をあたたかく包み込む
笙の雅な音、しかし、それはドローン。音が連続的に上がったり下がったりする変移がとっても心地よかった。
※残念だったのは、そしてそれは僕の都合によるものだけれど、開演ギリギリに着いて空いていた席に座ったから石川高さんの生音が支配的になってしまったこと。
箏の少しだけエッジのある(他のどの楽器と比較してのことだけれど)、でも滑らかなフレーズがときおり、隠し味のように美しく切り込んでくる。
黒岩さんの映像が後半景色を一変させると、そこから、音の密度も徐々にあがり、全体としては「静寂」を保っているのにもかかわらず、ものすごく動的なアーティクルが散りばめられていきクライマックスを迎えた。

円形ホールという立体的な音響。
ただただ美しい、ああ美しい。
そして三拍子という割り切れない美しさも。

織匠の宮嶋美紀さんが着物でこられていてとても素敵でした。
素晴らしいひとときでした。


——–
現代舞楽「織・曼荼羅〜博多織の機音による」

2017年12月15日(金)
アクロス福岡円形ホール

作曲・構成:藤枝守(九州大学大学院芸術工学研究院教授)
織匠:宮嶋美紀(博多織手織り技能修士・博多おりおり堂)
映像:黒岩俊哉(九州産業大学教授・実験映像作家)

出演:
笙/石川高、田島和枝
箏/中川佳代子、丸田美紀
舞/有泉汐織(流留)、杉本音音(流留)
銅鑼/ペ・ヨンジン
ガムラン/パラグナ・グループ(村上圭子、柳井恵子、小谷竜一)、福岡ガムラン倶楽部「LOU」(光永誠、吉柳拓真、松村由佳)

舞台監督:前原寿代
音響:須藤力(モルグ社)
音響システム:九州大学尾本研究室
広報デザイン:池田美奈子、石原伊都子
制作:九州大学ソーシャルアートラボ
制作協力:津田三郎

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